光造形で失敗する場合の原因に、造形機のLCDスクリーンの故障により失敗する事があります。(*_*;
今回は、Anycubic photonのLCDスクリーンの交換方法について解説していきたいと思います。
この記事内容はこんな方に向けております( ..)φ
・LCDスクリーンの故障しているか判別したい… ・LCDスクリーンの交換方法が分からない…
※ 本記事の造形機種は「Photon-S」での内容となります。
LCDスクリーンについて
LCDとは「Liquid Crystal Display」の略で、日本語で液晶ディスプレイを意味します。このLCDはDLP方式の光造形機では下図のようにLEDのバックライトをLCDを通して露光をモデルにて沿って制御する役割があります。このLCDが故障した場合、上手くLEDのバックライトが制御できずおかしな露光してしまう事となります。
LCDスクリーンの故障について
私が光造形機「Photon-s」を購入してから約3年程経ち、とうとうLCDスクリーンが寿命となり上手く造形出来なくなりました。故障までの経緯として、光造形での失敗頻度が非常に高いと感じ、造形完了後の失敗状態を確認すると、下図のように底面は付いており、またレジンバッド内の固着物が異様な状態でした。
上図のような失敗ではLEDライトがちゃんと出てるか怪しい状態だと思ったので、一度レジンバットをどけて造形開始してみて、LEDがしっかり出てるか検証しました。
結果として、上図のようにLCD画面が完全にバグっている状態でした…(-_-;)
LEDライトは着いてそうなので、恐らくLCDスクリーンが故障していると思われます。LCDスクリーンも装置の一部とはいえ、やはり”消耗品”として取り扱わなければならない代物ですね( `ー´)ノ
という事で、このLCDスクリーンを交換していきましょう!
LCDスクリーンの交換手順
準備品
交換用LCDスクリーン
交換する為のLCDスクリーンです。下図はphoton-S用のものですので、所有されている機種に適合したLCDを御購入下さい。
六角レンチ
造形機 筐体カバーの取り外し・取付の際に使用します。Anycubic photonを購入時に付属されていた各レンチ類があればそれで対応可能です。
スクレーパー
LCDスクリーンの取り外しの際に使用します。この他、マイナスドライバー等、先端が細いものがあればそれでOKです。
LCDスクリーンの取り外し
まずは造形機のLCDスクリーンの取り外しを行っていきます。
造形機の底面にて、下図の赤丸4か所のボルトを六角レンチで取り外し、底面カバーを外します。
底面カバーを外したら下図のように、LCDスクリーンのコネクタを取り外しておきます。
コネクタが外せたら、造形機を起こしてLCDスクリーンをスクレーパー等を使用して取り外します。
下図のように隙間から先程取り外したLCDスクリーンのコネクタケーブルを取り出せば、これでLCDスクリーンを取り出せます。
交換LCDスクリーンの準備
まずは交換用のLCDスクリーンを準備します。私が購入したLCDスクリーンは一部コネクタケーブルの取り付けが必要なようなので、取り付けておきます。
※一部の交換用LCDスクリーンにはコネクタの取り付けが必要なのですが、向きがあるので注意です!
(メーカーや機種によるので、特に必要なさそうなら不要です。)
LCDスクリーンの取り付け
交換用のLCDスクリーンを準備が出来たら、取り付けていきます。
まずはLCDスクリーンの取り付け枠に古い両面テープを剥がして、付属の新しい両面テープを貼っていきます。※この時まだ剝離紙は剥がさずにしておきます。
下図のように取り付け枠下とLEDライト部の赤丸の隙間に、交換用LCDスクリーンのコネクタケーブルを通して、底面部に出しておきます。
LCDスクリーンをマスキングテープ等で仮固定をしておき、先程取り外した底面側のコネクタ部にLCDスクリーンのコネクタと取り付けます。
LCDスクリーンのコネクタを取り付けられたら、ここでLCDがちゃんと稼働するかテストしておきます( `ー´)ノ
電源を繋ぎ、ホーム画面より「Tools」>「Detection」でUVライトがしっかり出るか確認します。下図のように、画面と同じようにUVライトが出ていないとLCDスクリーンのコネクタの接続不良となっているので、繋ぎなおしましょう!
※接続不良には下図のようにコネクタ部位がしっかり嵌ってない可能性があるので、カチッと嵌るように取り付けましょう( `ー´)ノ
UVライトがしっかり出ているようであれば問題なく接続できているので、取り付け枠の両面テープの離型紙を剥がしてLCDスクリーンを取り付け、保護フィルムを剥がしておけばOKです。
後は、底面カバーを六角レンチで撮り付ければ完成です!!お疲れさまでした ^^) _旦~~
※レジンを溢した際に漏れていかないよう、私は念の為にLCDスクリーンの四辺にマスキングテープを貼っております。これはテープ厚みが大きいとUVライトが届きにくくなる恐れがあるので、どちらでもOKです。
テスト造形
LCDスクリーンを交換出来れば、テスト造形して問題なく出来るか確認しておきましょう。
今回は特に問題なく交換出来、しっかり造形できるようになりました!
今回はLCDスクリーンの交換方法について解説致しました。
どんなに大切に扱っていてもLCDスクリーンは消耗品の為、寿命が来ます。今回みたいな不具合が見られた場合は、LCDスクリーンの故障の可能性が高いので、諦めずに自力で交換すれば改めて使えるようになりますし、安く済みますね(^^♪ 是非、試してみて下さい!
以上
ここまで読んで下さり、誠にありがとうございました。
Special Thanks to YOU!
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