前回に引き続き、光造形にて「樹脂ベアリング」を設計・造形してみた事例を一つずつ作業内容毎に紹介していきたいと思います。
※本ページは前回記事の続編となっておりますので、まだ見られていない場合は一度前回記事を御参照頂ければ幸いです)
参考記事
ご参考になれば、幸いです(^^♪
造形準備
スライス設定
前回3D CAD(Fusion 360)より、設計・作成したSTLファイルの3Dデータから anycubic photon機専用のスライサーソフト「Photon Workshop」を使ってスライス設定していきたいと思います。
前回の設計時に造形プラットフォーム内に収まるように、また サポート設定が不要となるよう既にサポートも設計しておりますので、このままでスライス変換を行います。
(※photon Sの場合は、造形プラットフォームサイズは、115mm ×65mm です。)
レジン
レジンはいつも通り、処理が簡単な水洗いレジンの「ELEGOO Water Washable Photopolymer Resin」を使用します。
※UVレジンは、アルコール洗浄のものが多いですが、アルコール溶剤は匂いやアレルギーに対しての懸念また廃液処理等が面倒ですので、やはり後処理が簡単な水洗いレジンがおススメですね(^^♪
造形
それでは、スライスしたデータとレジンにて造形を行ってみます。変換したデータをUSBに移して造形機へ挿して造形を進めていきます。
※ファイル名を日本語にすると文字化けしますが、造形は可能です。ただやはり良くはないので、なるべく英語表記でのファイル名にしておきましょう。
それでは造形を開始し、終わるまで気長に待ちます(-_-)zzz。
…
↓結果は、、、、
ちゃんと付いてますね!いい感じです!(;’∀’)
この時プラットフォームに付いていない場合は、スライスデータにボトム層が無かったり、ステージの高さ0設定にクリアランスがある事で失敗したりしますので、再度見直してみましょう。
完成
プラットフォームから造形品を取り外し、水洗い洗浄後、2次硬化し表面のべた付きを取ります。
サポートをピンセット等を使いながら除去していきます。
(この時、サポートの欠片が内部に入れば、水などで洗い出して除去しておきましょう)
そして内輪を抑えながら、外輪を回してしっかり駆動するか確認します。
この時に上手く回らない場合は、ボール同士がくっついているか、ボールが内輪または外輪にくっつている可能性があります。簡単に剥がれそうな場合は、力技で剥がします。全く剥がれない場合は、改めて設計に戻り、クリアランスをもう少し拡げて再度トライしましょう!
最初は少しぎこちない動きになりますが、何回も繰り返して回していくと中のボールが少しずつ摩耗して丸くなっていき、下のgif動画のくらいまで少しずつ滑らかな動きになってきます。
(※丸くなるまでは結構根気が要ります…(; ・`д・´))
今回は樹脂ベアリングの設計~造形までまとめていきました。
樹脂ベアリングといっても、メーカーで造られているようなベアリングとは異なり、やはりクルクルと摺動していくのは難しいようです(;’∀’)
(※スライス設定で、もう少しレイアー層を細かくしていけば更に綺麗に回るかもしれませんね)
今回のベアリングを使ってまた、何か作っていこうと思います♪( `ー´)ノ
以上
ここまで読んで下さり、誠にありがとうございました。
Special Thanks to YOU!
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